平成29年第4回予算特別委員会

予算特別委員にて質問させていただきました。

 1.大規模建築物の耐震化について
 1.建設産業における働き方改革について
 1.中小河川の緊急点検結果について

○太田憲之道議 おはようございます。

 まず初めに、大規模建築物の耐震化についてお伺いをいたします。
 平成25年に改正されました耐震改修促進法に基づいて、10月に、所管行政庁と位置づけられている道と札幌市など10市は、耐震診断が義務化された道内の大規模建築物の耐震診断結果を公表いたしました。
 その結果を見ると、震度6強や7といった大規模地震を想定した場合に、道内の大型商業施設や宿泊施設、学校施設、病院、市町村の総合庁舎などで耐震性が不足しているものがあることが判明したところであり、地震による人的被害を防止し、災害対策拠点を確保するためにも、こういった大規模建築物の耐震化を進めることが急務であると考えているところであります。
 先日の我が会派の代表格質問におきまして、知事からは、支援制度の活用を促すなどして、早期に建築物の耐震化に向けた取り組みを進めていくとの御答弁がありました。
 私としても、道民の方々の不安を解消すべく、早急に取り組んでいただきたいと考えているところであり、以下、大規模建築物の耐震化について伺ってまいります。
 まず最初に、10月に道と10市が公表いたしました耐震診断結果についてですけれども、主な用途別や公共・民間別の結果も含めて、その概要についてお聞かせ願います。

○宮森建築安全担当課長

 耐震診断結果についてでありますが、道では、去る10月24日、札幌市など10市の所管行政庁と連携して、耐震診断が義務化された大規模建築物の診断結果を公表したところであり、対象となった建築物の727件のうち176件において、耐震性が不足する結果となったところです。
 主な用途別では、小中学校が471件のうち44件、ホテル、旅館が62件のうち42件、店舗が48件のうち24件、市町村などの庁舎が37件のうち19件、病院、診療所が24件のうち15件、また、公共・民間別では、公共建築物が560件のうち83件、民間建築物が167件のうち93件において、耐震性が不足するとの結果となったところです。

○太田憲之道議

 耐震改修促進法におきましては、所有者からの診断結果の報告期限が平成27年12月までとされ、報告を受けた所管行政庁は公表することが義務づけられておりますが、報告期限後、今回の公表に至るまで、2年弱の期間が経過しているところでございます。
 都道府県では45番目の公表とのことでありますけれども、法律に公表期限の定めがなかったとはいえ、なぜ、公表までにこのように期間を置かざるを得なかったのか、その原因についてお聞かせ願います。

○平向住宅局長

 公表の時期についてでございますが、国では、不正確な情報が公表された場合の影響を十分考慮し、報告内容を丁寧に精査した上で公表すべきとしており、道では、これを踏まえまして、他の所管行政庁とも十分協議しながら、報告内容の所有者への確認や公表内容の精査を行ってきたところでございます。
 道内では、診断対象建築物の数や、それらが所在する市町村の数が多いことから、確認や精査などの作業に時間を要し、本年10月の公表となったところでございます。

○太田憲之道議

 今回の診断は、震度6強や7といった大規模地震に対する建築物の安全性を評価するものと承知しているところでありますけれども、北海道内におきまして、震度6強や7といった大規模地震の発生状況はどのようになっているのか、道として把握していれば、お聞かせ願います。

○宮森建築安全担当課長

 大規模地震の発生状況についてでありますが、地震の揺れの大きさをあらわす震度階級は、平成8年に、震度5と6に、それぞれ強と弱が設けられたことにより、現行の震度0から震度7までの10階級となっています。
 震度6強以上の大規模地震については、全国で、震度7が、平成7年の阪神・淡路大震災や昨年の熊本地震など、これまでに5回、震度6強の地震が13回観測されています。
 道内では、地震観測が始まった大正14年以降、震度6が、平成5年の北海道南西沖地震など、5回観測されていますが、震度6強以上の地震が観測されたことはないところでございます。

○太田憲之道議

 今回公表されました建築物は、昭和56年5月以前の耐震基準で建築された建築物で、同年6月以降の新耐震基準で建築された建築物は対象となっていないところであります。
 旧耐震基準と新耐震基準はどのような違いがあるのか、お聞かせ願います。

○宮森建築安全担当課長

 耐震基準の違いについてでありますが、昭和56年5月以前の、いわゆる旧耐震基準は、現在の震度5強程度の中規模地震に対して、建築物に損傷が生じるおそれは少なく、倒壊するおそれがないことを確認するものであります。
 これに対しまして、昭和56年6月の建築基準法施行令の改正により、新たに導入された、いわゆる新耐震基準は、中規模地震に加えて、震度6強から7に達する程度の大規模地震に対しても、倒壊、崩壊しないことを確認するものでございます。

○太田憲之道議

 耐震性が不足している建築物は176件あるとのことでありますけれども、中には、耐震改修の予定がないものもあるやに伺っているところでございます。
 多数の方の利用が想定される建築物の所有者は、利用者の安全を確保するために、みずから率先して耐震改修を行うべきではないかと考えますが、この点に関して、道としての御所見をお聞かせ願います。

○平向住宅局長

 耐震改修についてでございますが、建築基準法では、旧耐震基準で建築された建築物につきまして、耐震診断を行い、耐震性が不足するという結果の場合であっても、増築などを行わない限り、新耐震基準は適用されないことから、直ちにこの法律に違反することにはなりませんが、耐震改修促進法におきましては、耐震診断が義務化された大規模建築物については、所有者に対して耐震改修の努力義務を明記しており、利用者の安全を確保することが重要でありますことから、道といたしましても、耐震化への早急な対応を促してまいる考えでございます。

○太田憲之道議

 ただいまの御答弁の中でも、耐震改修は努力義務とのことで、法的な強制力こそありませんが、民間が所有する大規模建築物の耐震改修を促進するためには、やはりインセンティブが必要であり、国や道において、耐震改修にかかわる支援制度を設けていることも確認しているところでございます。
 建設部が所管する民間大規模建築物に対する補助制度の概要について、お聞かせ願います。

○宮森建築安全担当課長

 補助制度の概要についてでありますが、道では、民間大規模建築物の耐震改修に伴う所有者の負担軽減を図るため、平成27年度から、国の補助制度を活用し、市町村と協調して、耐震改修費用を補助する支援制度を設けており、所有者に対し、最大で45%が補助されるところです。
 また、平成28年度からは、市町村の地域防災計画に避難所として位置づけられる民間大規模建築物について、補助率を引き上げるといった支援制度の拡充を行い、最大で74%が補助されるところです。

○太田憲之道議

 ただいま御説明があった道の補助制度に関しましては、市町村が補助制度を創設することを前提とした支援制度であるとのことですけれども、市町村における補助制度の創設状況についてお聞かせ願います。

○宮森建築安全担当課長

 市町村における補助制度についてでありますが、道内において、耐震性が不足している民間大規模建築物は、19の市と町に所在し、このうち、札幌市、函館市、登別市など九つの市と町で、耐震改修に対する補助制度を設けており、来年度、新たに三つの市と町で創設を予定しているところでございます。

○太田憲之道議

 道の補助制度は、国の制度を活用しているものでありまして、国の制度が平成30年度で終了すると伺っているところでございます。
 補助制度のこれまでの実績と、改修予定がない所有者等への今後の対応につきまして、道としてどうお考えなのか、お聞かせ願います。

○平向住宅局長

 補助制度の活用などについてでございますが、耐震改修に対する補助制度の活用実績は、平成27年度にホテルが1件、28年度に店舗が2件とホテルが6件となっており、今年度も、店舗の2件とホテルの6件を予定しているところでございます。
 また、耐震改修に対する国の補助制度は、平成30年度末までの時限措置となっておりますが、期限までに耐震改修のための設計に着手することにより、31年度以降の耐震改修に対しても補助が可能となっているところでございます。
 このため、道といたしましては、現在、改修予定がない建築物につきましても、所有者の意向を把握し、耐震化への早急な対応を促すとともに、補助制度の活用を希望される場合は、市町村と連携して、早期に設計に着手するよう働きかけを行うほか、国に対して、時限措置の延長を要望してまいる考えでございます。

○太田憲之道議

 今回、民間大規模建築物の補助制度を中心にお尋ねしてまいりましたが、民間建築物の耐震改修は、所有者の経営判断にもかかわることなので、行政が一方的に働きかけるのは適切ではなく、行政に求められる役割としては、所有者による耐震改修を促し、所有者が決断したときに、しっかりと支援の手を差し伸べる仕組みを設けていることであり、そのことが、結果として早期の耐震化につながるものと考えるところでございます。
 今回の公表によって、風評被害などの影響も懸念されるところでありますが、大規模建築物の耐震化に向けて、道として、今後、どのように取り組んでいく考えなのか、お聞かせ願います。

○須田建設部建築企画監

 今後の取り組みについてでございますが、今回の診断結果では、耐震性が不足している建築物が176件あり、耐震化に向けた対応が未定の施設もありますことから、早急に耐震化を進める必要があるものと考えております。
 このため、ホテルや店舗などの民間大規模建築物につきましては、市町村と連携して、耐震改修に対する補助制度の活用を促すとともに、補助制度を設けていない市町村に対する制度創設の働きかけや、国に対して、補助率の引き上げや時限措置の延長などの要望を行うこととしているところでございます。
 また、道のホームページなどで公表している内容に変更があった場合には、速やかに更新を行い、不正確な情報による事業活動への影響の防止に努めるなど、道民の皆様方の安全、安心の確保に向けて、早期の建築物の耐震化に向けた取り組みを積極的に進めてまいります。

○太田憲之道議

 耐震改修の問題に関しましては、地震が起こらなければ何でもないといったこともありますし、耐震診断や改修は経営判断によるため、診断をしても、そもそも改修のお金がないから診断をしないということもありましたが、今回公表したことによりまして、いろいろな面が変わってきていることと思います。
 今、観光とかの流れも非常に上向いてきている中、こういった公表による風評被害によって、今後、その勢いが落ちることがないように、正しい形でしっかりとやっていただきたいと思います。
 それとともに、やっぱり、予算のこともありますので、継続して国に対して粘り強く訴えかけていただくことを心からお願い申し上げまして、次の質問に移っていきたいと思います。
 それでは、続きまして、建設産業における働き方改革等について、順次お伺いをしてまいります。
 本道における建設業就業者については、高齢化が進展すると同時に、入職者の減少が続いておりまして、将来にわたる担い手不足が強く懸念され、就業環境の改善等の対応が喫緊の課題となっているところでございます。
 建設産業は、社会資本の整備や危機管理への対応、施設の維持管理など、地域の基幹産業として大きく貢献しており、その役割を担い続けるには担い手の確保が重要であることから、道としても、建設産業における働き方改革に積極的に取り組んでいくべきだと考えますが、以下、順次、道の対応について伺ってまいります。
 まず、建設産業における働き方改革を進めるためには、給与等の処遇改善や福利厚生の充実はもちろんのこと、長時間労働の是正による就業環境の整備改善を図ることが重要であり、一般質問で、我が会派の同僚議員が、週休2日の確保に向けた取り組みについて答弁を求めましたところ、年度末に発注する工事から、モデル工事として試験的に導入する旨の御答弁をいただいたところでありますが、この点について、具体的にどのように取り組んでいくのか、道としての所見をお聞かせ願います。

○板谷建設業担当局長

 週休2日モデル工事の取り組みについてでございますが、週休2日の導入に向けては、工期の確保や現場経費の増加、日給制労働者の収入の減少などの課題もありますことから、道では、来年3月から、緊急を要する災害復旧工事を除く工事を対象といたしまして、施工者希望型で週休2日モデル工事を実施し、課題解消に向けた検討を行うこととしたところでございます。
 モデル工事の実施に当たりましては、受注者が取り組みやすい環境を整備するため、週休2日を考慮した工期の設定や、必要な間接工事費の増額、工事施行成績評定での加点などに取り組みまして、工事完成後は、受注者へのアンケート調査による検証を進めるとともに、関係団体との意見交換や国の動向なども踏まえながら、週休2日の導入促進に取り組んでまいる考えでございます。

○太田憲之道議

 厚生労働省がまとめている毎月勤労統計調査を見ますと、建設業は、運輸業、郵便業や宿泊業、飲食サービス業と並び、一般労働者の実労働時間が長い産業となっており、特に、建設業における下請現場では、長時間労働を強いられているケースが少なくないと伺っております。
 建設業における労働時間の適正化に向けて、道としてどのように取り組んでいく考えなのか、お聞かせ願います。

○坂野技術管理担当課長

 労働時間の適正化に向けた取り組みについてでございますが、長時間労働の是正や週休2日の確保などにより、建設業における労働時間の適正化を進めるに当たっては、適正な工期の設定や生産性の向上に努めることが重要と認識しているところでございます。
 このため、道では、工期設定要領を改定し、休日や工事施工前後の準備・後片づけ期間、降雨などによる作業不能日数等を算入するなど、適切な工期の設定に取り組むほか、生産性の向上に向けて、施工時期の平準化による人材や資機材の効率的な活用、ICTに対応した建設機械によるモデル工事の実施にも取り組み、建設業における労働時間の適正化に向けた環境整備に努めてまいります。

○太田憲之道議

 それでは次に、建設業に入職する新規学卒者数の推移について、道として、どのように認識し、新規学卒者の入職促進にどう取り組んでいるのか、また、今後、どのように取り組んでいく考えなのか、お聞かせ願います。

○京田建設業担当課長

 新規学卒者の入職促進の取り組みについてでございますが、教育庁の資料や、建設部が行った聞き取り調査によりますと、建設系の大学、工業高等専門学校、専門学校、高校の本年3月の卒業生のうち、就職者数は1178人、そのうち、建設業への就職者数は807人で、就職者の割合は68.5%となっており、データをとり始めた平成23年3月卒業生の48.9%と比較しますと、上昇傾向にあるところでございます。
 しかしながら、建設産業における人材確保は、就業環境の現状やイメージなどから、依然として厳しい状況にあり、引き続き、こうした建設系学校の卒業生の一層の入職促進に取り組んでいくことが必要と認識しているところでございます。
 このため、道では、高校生を対象としたインターンシップのほか、建設産業ふれあい展や、建設業魅力発信セミナーを開催するなど、広く道民の皆様に建設産業の役割や魅力のPRを行ってきたところでございます。
 今後は、こうした取り組みとあわせ、新たに、ICTを活用した測量、施工の体験学習会などを通じ、建設産業の役割や魅力への理解をより深め、建設系学科の卒業生の入職が一層促進されるよう取り組んでまいる考えでございます。

○太田憲之道議

 次にお伺いしますが、いろんな業種でも離職率の問題があります。介護職の離職率などがほかの質問でも出ますが、今回は建設業についてですので、建設業に入職した新規学卒者の離職率はどのようになっているのか、道として把握している数字があれば、お聞かせ願います。
 あわせまして、道は、離職率に関する現在の傾向をどう認識し、新規学卒者の定着促進についてどのような取り組みを行っているのか、また、今後、どのような取り組みを行っていく考えなのか、お聞かせ願います。

○京田建設業担当課長

 新規学卒者の定着促進の取り組みなどについてでございますが、厚生労働省北海道労働局の公表資料によりますと、建設業の平成26年3月卒業者の3年後の離職状況は、高校で52.9%、短大等で50.9%、大学で42.5%となっており、平成23年3月卒業者と比較すると、高校と大学では改善傾向にあるところでございます。
 しかしながら、他産業と比べて離職率が高い傾向にあり、その理由は、休日が少ない、仕事上のストレスなどが上位を占めていることから、引き続き、定着促進に向け、就業環境の改善などに取り組んでいくことが必要と認識しているところでございます。
 このため、道では、これまでも、就業時間の縮減に向けた取り組みや、若手職員研修会への助成などを行ってきたところであり、今後は、こうした取り組みとあわせ、新たに、週休2日の導入に向けた取り組みを進めるほか、若手職員育成方法の企業向け研修なども行いながら、新規学卒者の定着が一層促進されるよう取り組んでまいる考えでございます。

○太田憲之道議

 今後は人口減少が避けられない時代を迎えておりまして、建設系の学生以外の方々にも建設産業で活躍していただくことが重要になってくるのではないかと考えるところでございます。そのためには、さまざまな人材を対象とした入職促進に取り組んでいくことが求められているところでないかと考えます。
 道では、建設産業における多様な人材の活躍のために、どのように取り組んでいく考えなのか、お聞かせ願います。

○京田建設業担当課長

 建設産業における多様な人材の入職促進についてでございますが、道では、これまで、建設産業における担い手の確保が喫緊の課題となっていますことから、多様な人材の入職を促進するため、建設系の学生などに加え、建設系以外の学生に対し、インターンシップや工事現場の見学会を実施するとともに、建設産業ふれあい展、女性活躍推進セミナーを開催するなど、幅広い年齢層、女性の方々にも、建設産業の役割や魅力のPRを行ってきたところでございます。
 今後は、こうした取り組みをさらに充実させ、建設産業への理解の向上やイメージアップに努めることにより、多様な人材の入職促進が図られるよう取り組んでまいる考えでございます。

○太田憲之道議

 新規学卒者の入職について、るる伺ってまいりましたが、建設産業の担い手の確保には、賃金水準の確保などの処遇改善が必要と考えるところでございます。
 公共土木工事において、設計労務単価はどのようになっているのか、お聞かせ願います。

○勝谷建設管理課長

 公共工事設計労務単価についてでありますが、設計労務単価は、技能労働者の賃金について、毎年、国と道などが共同して調査を行い、次年度の積算に反映しているものであり、平成25年度からは、労働市場の実勢価格のほか、新たに、社会保険への加入の徹底の観点から、必要な法定福利費相当額を反映してきたところです。
 道内における全職種の平均労務単価の推移については、平成25年度から5年連続で上昇しており、平成24年度の1万5125円が、29年3月の改定では2万2531円となり、49%の伸びとなっているところでございます。

○太田憲之道議

 ただいま、設計労務単価についてお伺いをいたしましたが、引き上げられた労務単価が、賃金として確実に労働者に渡ることが大切であると考えます。
 道は、適切な賃金水準の確保に向けて、どのような取り組みを行っているのか、また、今後、どのように取り組む考えなのか、お聞かせ願います。

○勝谷建設管理課長

 適切な賃金水準の確保の取り組みについてでありますが、道では、これまでも、建設業団体や受注者に対しては文書により、また、毎年実施している建設工事下請状況等調査において、賃金が設計労務単価を下回っている企業に対しては面談により、適切な水準の賃金が支払われるよう、要請を行っているところです。
 また、昨年度、設計労務単価の改定に伴う賃金改定の実施状況などに関するアンケート調査を実施し、その結果を踏まえ、本年度の建設工事下請状況等調査から、設計労務単価の賃金への反映率が低く、次数の高い下請企業に重点を置いて面談を行うとともに、法定福利費の内訳を明示した見積書の活用状況を新たな調査項目とすることなどにより、設計労務単価の改定の趣旨について周知に努め、技能労働者の賃金水準の確保が図られるよう、引き続き取り組んでまいります。

○太田憲之道議

 建設産業における働き方改革を進めるためには、建設業団体などの関係機関との連携が必要不可欠と考えます。
 道としては、これまで、こういった関係機関とどのように連携し、取り組みを進めてきたのか、お聞かせ願います。

○京田建設業担当課長

 働き方改革に向けた関係機関との連携についてでございますが、道では、これまで、就業環境の改善を促進するため、建設業団体等と連携し、適切な賃金水準の確保や社会保険等未加入対策、ICTに対応した建設機械によるモデル工事の実施などに取り組んできたところでございます。
 また、国、北海道建設業協会、建設産業専門団体北海道地区連合会などで構成する北海道建設産業担い手確保・育成推進協議会におきまして、働き方改革などをテーマに意見交換を行っているほか、各地域においても、建設業団体等から意見を伺い、連携して、就業環境の改善に努めているところでございます。
 今後も引き続き、建設産業における働き方改革を進めるため、建設業団体等と一層連携を深めてまいる考えでございます。

○太田憲之道議

 国は、働き方改革実行計画を定めて、建設産業の魅力を高めていくとともに、若年層や女性の入職を促進し、担い手を確保していくために、週休2日の導入促進のほか、適切な賃金水準の確保、社会保険への加入の促進、長時間労働の是正など、建設産業の働き方改革を強力に推進していくこととしているところであります。
 道では、建設産業における働き方改革の推進に向けて、今後、どのように取り組んでいく考えなのか、お聞かせ願います。

○渡邊建設部長

 働き方改革に向けた今後の取り組みについてでございますが、少子・高齢化の進行や、建設産業に対するイメージなどにより、本道の建設産業における人材の確保が依然として厳しい状況にある中、担い手の確保育成を図るためには、働き方改革に取り組むことが重要であると認識をしてございます。
 このため、今年度策定します仮称・北海道建設産業支援プラン2018において、適切な賃金水準の確保、社会保険等未加入対策、週休2日の導入による就業環境の改善のほか、ICTの活用による生産性の向上などにも取り組むこととしているところでございまして、道といたしましても、こうした取り組みを通じて、建設産業における働き方改革を推進し、地域の安全、安心に欠かせない建設産業の持続的発展につなげてまいる考えでございます。

○太田憲之道議

 今回、私は、建設産業における働き方改革について、るる伺ってまいりましたが、働き方改革は、ただいま伺った内容以外にも、非常に多岐にわたるさまざまな分野で大きな課題となっており、全庁的な対応が求められているものと考えるところでございます。
 この件に関しましては、高橋知事に改めてお伺いをしたいと思いますので、委員長におかれましては、取り計らいのほど、よろしくお願いいたします。
 それでは次に、大項目の三つ目の中小河川の緊急点検結果について伺ってまいりたいと思います。
 本年9月、台風18号から変わった低気圧による豪雨により、本道では、昨年に続き、浸水被害があったところでございます。
 全国におきましても、平成29年7月の九州北部豪雨を初めとする豪雨によって、各地で被害が発生しているところでございます。
 こうした中、国土交通省は、近年の豪雨災害の特徴を踏まえて、都道府県と連携して、土砂・流木対策や再度の氾濫の防止対策、水位把握の必要箇所等について、全国の中小河川で緊急点検を実施し、その点検結果を中小河川緊急治水対策プロジェクトとして取りまとめ、今月1日に公表したところでございます。
 そこで、本道での点検結果や今後の対応について、以下、順次伺ってまいりたいと思います。
 まず初めに、土砂、流木による被害の危険性が高く、重点的な整備が必要な箇所として、全国で約700渓流と公表されたところでありますが、本道での点検内容と結果について、現在の砂防事業の実施状況とあわせてお聞かせ願います。

○山廣砂防災害担当課長

 土砂・流木対策についてでありますが、道では、これまで、災害が発生した箇所や、要配慮者利用施設を保全する箇所など、緊急性が高いものから、土砂災害を防止する施設整備を進めてきておりまして、このたびの点検では、事業継続箇所の75渓流の中で、過去に土砂や流木による被害があり、流木対策施設がない渓流を重点的に対策する箇所としまして、新得町のペンケオタソイ川や美瑛町の辺別川など、道が施工する5渓流が抽出されたところでございます。

○太田憲之道議

 次に、再度の氾濫発生の危険性が高く、重点的な整備が必要な箇所として、全国で約400河川、約300キロメートルと公表されましたが、本道での点検内容と結果について、現在の河川改修事業の実施状況とあわせてお聞かせ願います。

○金澤河川砂防課長

 再度の氾濫防止対策についてでございますが、道では、これまで、近年、大きな被害を受けた箇所や、洪水により甚大な被害が生ずるおそれがある箇所を優先するなど、効果的、効率的な河川整備に取り組んでいるところであり、現在、91河川、約800キロメートルにおいて事業を行っているところでございます。
 このたびの点検では、事業継続箇所の中で、近年、洪水により被災した履歴があり、再度の氾濫により、多数の家屋や市役所などの重要施設の浸水被害が想定される重要水防区間を含む区間を対象として、札幌市の望月寒川や稚内市のクサンル川など、道が管理する21河川、42.3キロメートルが抽出されたところでございます。

○太田憲之道議

 ただいま報告がありましたとおり、それぞれの対策が必要な箇所が抽出されたわけでありますけれども、流木対策と氾濫防止対策について、具体的にどのような対策を行っていく考えなのか、お聞かせ願います。

○金澤河川砂防課長

 具体的な対策についてでございますが、緊急点検で抽出された箇所については、交付金等を活用しながら、今後、おおむね3年間で、重点的にハード対策を進めることとしたところでございます。
 流木対策では、治山部局と連携を図り、流木捕捉効果が高い透過型の砂防施設の整備、氾濫防止対策では、流下能力を向上させるための河道の掘削や堤防の整備などをより一層推進し、家屋、市役所などの重要な施設の浸水被害を防止、軽減してまいります。

○太田憲之道議

 それでは次に、水位把握のために新たに水位計が必要な箇所として、全国で約5800カ所と公表されたところでありますが、本道のこれまでの設置状況と点検結果についてお聞かせ願います。

○若山維持担当課長

 点検結果などについてでございますが、道では、これまで、過去に被災実績のある河川、人口集中地区を有する河川、高い堤防など重要水防箇所を有する河川など、270河川、313カ所に水位計を設置してきたところでございます。
 このたびの点検では、危機管理型水位計の活用を基本とし、新たな要件として、市役所、役場、要配慮者利用施設等の浸水の危険性が高く、的確な避難判断のための水位観測が必要な箇所を加え、583河川、587カ所が抽出されたところでございます。

○太田憲之道議

 国が今回まとめたプロジェクトでは、危機管理型水位計の設置が予定されているところでありますが、従来の水位計とはどのような違いがあり、どのような効果を見込んでいるのか、お聞かせ願います。

○若山維持担当課長

 危機管理型の水位計についてでございますが、従来の水位計は、避難判断等のための水位情報の提供や、水位を常時観測し、河川管理や計画などに活用しており、危機管理型水位計は、避難判断のために、洪水時のみの水位観測に特化し、機器の小型化や、通信機器等のコストを低減することにより、従来の水位計が1カ所当たり約3000万円のところ、約100万円と試算されており、現在、国において、性能などの検証を行っているところでございます。
 危機管理型水位計は、設置が容易で安価なことから、その設置を早期に進めることにより、洪水時の水位監視が促進され、より的確な避難判断等に資するものと考えているところでございます。

○太田憲之道議

 ただいま御説明がありましたように、コストも従来のものと大分違って低廉で、設置が容易ということであります。
 広大な北海道の中で、その設置が求められる箇所は非常に多いと考えられますが、今後、道として危機管理型水位計の設置をどのように進めていく考えなのか、お聞かせ願います。

○山田施設保全防災担当局長

 設置の進め方についてでありますが、豪雨時における水位情報は、避難勧告等の住民避難の判断に当たって重要な情報と認識しているところでございます。
 道としては、今回の点検結果をもとに、市役所、役場や要配慮者利用施設の立地など、現地の状況を把握し、具体の配置計画の検討を行うとともに、減災対策協議会の場などを活用して、関係市町村などと連携を図りながら調整を進め、危機管理型水位計などの設置に向けて取り組んでまいります。

○太田憲之道議

 今後の対応について伺いたいと思います。
 国が発表した中小河川緊急治水対策プロジェクトを構成する、土砂・流木対策、再度の氾濫防止対策、洪水時の水位監視について、それぞれ伺ってまいりました。
 今回のプロジェクトの内容を伺って驚いた点は、緊急の対策が必要な箇所数の多さであります。最近の異常気象とも思える激しい気象現象を目の当たりにすると、これから、本道でも、台風被害が毎年繰り返されることを覚悟しなければならない時代になったのではないかと感じるところであります。
 今後予想される大雨災害に備えるために、このたび国がまとめた中小河川緊急治水対策プロジェクトに早急に取り組み、道民の生命、財産の保全に万全を尽くす必要があるのではないかと考えるところでございます。
 今後、道として、中小河川の治水対策にどのように取り組んでいく考えなのか、お聞かせ願います。

○渡邊建設部長

 今後の対応についてでございますが、近年、頻発、激甚化する洪水被害から地域住民を守るためには、施設整備や警戒避難体制の充実強化など、ハード、ソフトの両面から、計画的、一体的に進めることは大変重要であると認識をしてございます。
 このため、限られた予算の中、緊急度が高い箇所を優先するなど、効果的、効率的な施設整備に取り組むほか、住民の方々の迅速かつ円滑な避難に資する水位情報をより確実に提供するため、水位計などの観測機器の設置を進めてきたところでございます。
 道といたしましては、今回の点検結果を踏まえ、国へ要望するなど、施設整備に必要な予算の確保に努めるとともに、道民の皆様方の安全、安心な暮らしが守られるよう、国や地域と連携を図りながら、中小河川緊急治水対策プロジェクトの取り組みを早急に推進してまいる考えでございます。