平成28年第1回予算特別委員会

予算特別委員会第3分科会 において、外国人観光客への道産食品の拡大とものづくり産業の集積と企業誘致について伺いました。 

 道議太田憲之

 まず、外国人観光客向けの道産食品の販路拡大についてお伺いしていきたいと思います。  現在、道内では、アジアの国や地域を中心に、外国人観光客が大幅に増加しているところでありますが、こうした外国人観光客の増加によって、道内の各地域の経済が活性化していくことが重要であると考えます。 
 国では、来年度、外国人観光客が増加する中、輸出促進や農山漁村の活性化等の観点から、旅行者が、日本の農畜産物をお土産として購入し、動植物検疫を経て、円滑な持ち帰りができるようにすることで、輸出促進や農山漁村の活性化等を図るといった事業を実施すると聞いているところであります。
 道内でも、いわゆる爆買いと言われる買い物をしている外国人がおり、私自身も、札幌市内や空港、そしてアウトレットモール等で、非常に長いレシートを持った方や、お菓子を段ボールで買っている方、また、同じような靴を、自分の背の高さまで積み上がるぐらい箱で買っている方、そういった外国人観光客をしばしば目撃しているところであります。  外国人観光客300万人、そして道産食品輸出1000億円に向けて、外国人向けの道産食品の販路拡大について、順次伺っていきたいと思います。  

初めに、外国人観光客による経済波及効果についてお伺いいたします。  

 国によると、外国人観光客の消費額は1人当たり17万円を超えるという大変大きな額であり、旅行中における食事代やお土産品代等々で食品の消費や購入に使われる金額も大きいものと考えます。 
 本道を訪れる外国人観光客は、年々増加しており、平成26年度では154万人で、今年度は、さらに増加が見込まれ、200万人を超える勢いでありますが、来道外国人観光客による経済波及効果の状況について、まずお伺いいたします。

観光局参事足助哲

 外国人観光客による経済波及効果についてでございますが、国が5年ごとに公表しております産業連関表をもとに、道が直近の平成23年に実施しました北海道観光産業経済効果調査によりますと、観光消費がもたらす経済波及効果は、製造業や農林水産業など、幅広い産業に及んでおり、全体で約1兆8000億円と推計されたところでありまして、このうち、来道外国人観光客による波及効果は1300億円程度となっているところでございます。

道議太田憲之

 今御説明いただいた調査は、5年ごとに公表されるもので、直近が平成23年ですが、その段階でもその数字ということであります。平成28年にこの調査が実施されると思いますが、そのときに数字がより伸びているものと、大変期待しているところでございます。
 それでは次に、外国人観光客に関する調査についてお伺いいたします。
 外国人観光客による消費を拡大していくための対策を練るためには、来道外国人観光客の動向を可能な限り把握し、的確な分析を加えた上で、観光施策を考えていくことが必要であると考えますが、今後、どのように対応していくのか、お聞かせ願います。

経済部観光振興監神姿子君

 外国人観光客に対応した施策についてでありますが、近年の、本道を訪れる外国人観光客の国や地域、旅行目的などの多様化に伴い、その動向やニーズを的確に把握し、得られた分析結果を観光施策に反映していくことは重要でありますことから、道では、今年度、外国人観光客の本道への訪問回数や移動手段などのアンケート調査のほか、ビッグデータを活用して、旅行動態や嗜好を把握、分析しているところであります。
 また、新年度におきましては、道内観光に対する期待度、満足度など、外国人観光客のニーズなどをさらに詳細に把握する調査や、5年ごとに実施している北海道観光産業経済効果調査を行うこととしているところであります。
 道といたしましては、外国人観光客300万人の実現に向けて、こうした調査の結果を、それぞれの地域特性を生かした観光施策の企画立案に有効に活用し、外国人観光客の多様なニーズに応えながら、その旺盛な消費需要を戦略的に取り込むなどして、世界が憧れる観光立国・北海道の実現を目指してまいる考えであります。

道議太田憲之

それでは次に、観光資源としての食についてお伺いいたします。  

 外国人観光客が本道を訪れる理由の一つとして、食べ物がおいしいことが挙げられると思います。本道には、すぐれた農畜産物や水産物があり、ホテルや旅館などでの夕食で気に入った道産食品に出会い、これはおいしいなと思って、お土産として買って帰りたいと考えることも十分にあるものと考えます。
 道では、道産食品を観光資源として有効に活用していくために、どのような対応を考えているのか、お聞かせ願います。

国際観光担当局長新出哲也

 道産食品の活用についてでございますが、外国人観光客を道内各地に誘致していくためには、それぞれの地域におきまして、旅行客の多様なニーズに対応いたしました観光地づくりを進めていくことが重要でありまして、本道に優位性のある道産食品を、地元の観光資源として有効に活用していくことは重要な視点であると認識しております。
 このため、道といたしましては、本道のすぐれた農畜産物や水産物を生かした地域ならではの食のメニューの創出、あるいは、個人旅行客やリピーターの方々を対象にした、食をテーマとする観光周遊ルートの形成といった滞在交流型の観光地づくりを支援いたしますとともに、海外旅行会社の招聘や商談会を通じました商品造成の働きかけ、SNSなどクロスメディアを活用いたしました情報発信を進めるなど、お土産として買いやすい環境づくりに向けまして、消費税免税制度や、国別の食料品持ち込み制限などについて周知するなどしまして、多彩な道産食品の有効活用を積極的に促進してまいる考えであります。 

道議太田憲之

 道産食品に関しては、なかなか日は当たっていないけれども、非常に魅力のあるものが多く隠れておりますので、そういったものもぜひとも活用して、外国人観光客の誘致につなげていってもらいたいと思います。
 それでは、この項目の最後に、外国人観光客向けの道産食品の販路拡大についてお伺いをいたします。 
 買い物を旅行の目的の一つとした外国人観光客に対し、既に知名度の高い商品のみならず、全道各地のすぐれた商品も購入していただけるような取り組みにより、地域の食品企業の活性化にもつながると考えられます。
 また、お土産として購入した道産食品のおいしさを、帰国後に地元において広げてもらうことにより、知事の公約である道産食品輸出1000億円につながる可能性も高いのではないかと考えるところであります。
 そこで、道として、外国人観光客に対して、どのような道産食品の販路拡大の取り組みを行っているのか、また、今後、どのように取り組む考えなのか、お聞かせ願います。

経済部食産業振興監阿部啓二

 外国人観光客向けの道産食品の販路拡大についてでございますが、本道を訪れる多くの外国人観光客に、本道の良質な農水産物や付加価値の高い道産食品をPRし、購入していただくことは、道産食品の販路拡大に向けた重要な取り組みと認識をいたしているところでございます。
 このため、道といたしましては、JR札幌駅の北海道さっぽろ「食と観光」情報館の中にございます、道のアンテナショップである北海道どさんこプラザを免税店といたしまして、外国人観光客に対応できるようにしたところでございます。 
 また、北海道新幹線の開業も見据えまして、北斗市や木古内町のアンテナショップに食と観光コンシェルジュが配置されるとともに、店内で外国語表記を行うなど、地域におきましても、外国人観光客の買い物をサポートする対応が行われているところでございます。
 今後は、東京オリンピック・パラリンピックを見据えまして、ことしの夏をめどに、東京有楽町の北海道どさんこプラザを免税店といたしまして、新たに、店内で外国語表記を行うとともに、観光モニターを設置するなど、外国人観光客が利用しやすい環境の整備に努め、外国人観光客に対する道産食品の販路の拡大に取り組んでまいる考えでございます。  以上でございます。

道議太田憲之

 今まで、るる御答弁をいただきましたが、外国人観光客向けの道産食品の販路拡大は、外国人観光客300万人、そして道産食品輸出1000億円に少なからず影響していくことだと思いますので、どうか、この施策をしっかりと進めていただきたいと思います。
 また、冒頭にも述べましたが、今、国で進めている、おみやげ農産物植物検疫受検円滑化支援事業において、モデル販売を実施している中で、北海道のメロンが取り上げられているところであります。これは、検疫が煩わしくなく、空港に来て、すぐ持って帰れるように、事前に済ませておくというものであります。
 これはまだ試行段階というか、モデル販売ですので、これからのことかと思いますが、我々が、逆の立場で、それぞれの御当地でいいものに触れ合ったと思っても、持って帰れないとなると、既にそこで諦めてしまうことがあると思います。
 こういった事業が広がることによって、道産食品を売り込む幅、可能性が大きく広がっていくものと思いますので、この事業の今後をしっかりと注視していただきますよう指摘し、この質問を終わらせていただきたいと思います。
 それでは次に、ものづくり産業の集積と企業誘致についてお伺いしていきます。 
 ものづくり産業、とりわけ自動車関連産業の集積について伺ってまいります。
 本道におきましては、人口減少が急速に進んでおり、そうした中で地方創生を実現するためには、全道各地に、安定的な雇用の受け皿となる就業の場を確保していくことが重要であると考えます。
 高橋知事は、就任以来、本道経済の活性化あるいは雇用の受け皿づくりとして、ものづくり産業の振興、その中でも自動車関連産業の集積を柱の一つとして掲げ、足かけ10年、取り組んできたものと理解しているところでございます。  このようなことを踏まえて、以下、数点にわたり質問をしていきたいと思います。 
 初めに、最近のものづくり産業の状況についてお伺いをいたします。
 ものづくり産業については、リーマンショック以降、大きな落ち込みがあった一方で、その後は回復傾向にあったと伺っております。  まず、最近の北海道内において、ものづくり産業がどのような状況にあるのか、お聞かせ願います。

産業振興課長三橋剛

 ものづくり産業の現状についてでございますが、工業統計調査の製造品出荷額を見ますと、全国的には、リーマンショック直後の平成21年の約265兆円を底に、回復傾向にあり、直近の平成26年は約305兆円となっておりますが、この水準は、過去最高の約341兆円の出荷額を記録しましたバブル期はもとより、リーマンショック前の水準を超えるまでには至っていない状況にあります。
 これに対し、本道では、全国と同様に、リーマンショック直後の平成21年は約5兆2000億円と落ち込んだものの、その後、石油製品や鉄鋼、輸送用機械などが牽引して、増加に転じまして、直近の平成26年は、過去最高の約6兆7000億円となったところであります。

道議太田憲之

 それでは次に、ものづくり産業の振興に向けたこれまでの取り組みについてお伺いいたします。
 本道の製造品出荷額の推移は非常に好調であるとのことでありますが、道では、これまで、自動車関連産業を初め、ものづくり産業の振興にどのように取り組んできたのか、お伺いをいたします。

三橋産業振興課長

 ものづくり産業の振興に向けた取り組みについてでございますが、道では、世界的に成長が見込まれる自動車産業の集積に向け、立地環境のPRや立地補助といった企業誘致と、技術力向上やマッチング支援といった、道内の企業の参入促進の両面で取り組みを進めてきたところであります。  

 また、近年は、本道が優位性を有します1次産業や食品分野と結びついた取り組みを進めますため、人手不足に対応する省力化など、生産現場の機械化ニーズの高まりに対応しました関連機械への参入も進めてきておりますほか、新たに、今年度から、成長が見込まれる健康長寿分野におきましても、企業誘致や、関連機器への道内企業の参入を進めているところであります。  

 道といたしましては、ものづくり産業の一層の集積を図るためには、今後の成長性や本道の優位性を生かせる幅広い分野で、ものづくり産業の振興に努めることが重要と認識しております。

道議太田憲之

 それでは次に、自動車関連産業の企業立地の状況についてお伺いいたします。
 ものづくり産業の振興については、一例を挙げますと、私の地元・千歳市に立地しているデンソー北海道のような自動車関連産業が大きな役割を果たしていると感じるところであります。
 そこで、本道における自動車関連産業の企業立地件数はどのように推移してきているのか、また、その立地の要因についてお伺いをいたします。

立地担当課長藤村弘之

 自動車関連産業の企業立地の状況についてでございますが、道では、大手自動車企業の立地を契機に、自動車関連産業の誘致を積極的に進め、関連する部品メーカーが相次いで立地してきたところでありまして、平成19年度の立地件数は6件となったところであります。  しかしながら、平成20年のリーマンショックの影響を受け、平成21年度は2件、22年度は3件に減少しております。 
 その後、平成23年の東日本大震災以降、自然災害リスクの低さが評価されたことや、東北の自動車生産の拠点化による近接性のメリットが増したことのほか、新興国など、世界的な自動車需要の高まりなどを背景に、平成23年度は4件、平成24年度は11件、平成25年度は11件、平成26年度は9件、平成27年度は2月末時点で10件と、立地件数が回復傾向で推移しておりまして、自動車部品工場や関連するメンテナンス工場の立地など、自動車関連産業の集積が進んでいるところでございます。

道議太田憲之

 それでは次に、自動車関係産業の集積促進に向けた取り組みについてお伺いをいたします。 
 道としても、他県との競争に負けないよう、自動車関連産業の集積に積極的に取り組んできたと認識しておりますが、これまでどのような取り組みをしてきたのか、お聞かせ願います。

産業振興局長松浦豊

 自動車関連産業の集積に向けた取り組みについてでございますが、道では、平成18年に、産学官で構成いたします北海道自動車産業集積促進協議会を設立し、企業誘致、地場企業の参入促進、さらに、それらを支える人材の育成確保の三つを柱に、取り組みを展開してきたところでございます。 
 この間、リーマンショックを経験いたしましたほか、さきの東日本大震災を契機といたしまして、災害リスクへの対応や、東北の自動車生産の拠点化が進み、本道も巻き込んだサプライチェーンの再編といった、ビジネスチャンスにつながる新たな動きが出てきたところでございます。
 道といたしましては、こうした環境変化に的確に対応いたしますため、平成26年に、ただいま申しました自動車産業集積促進協議会の行動計画を見直しまして、自動車基幹部品の供給拠点の形成を目指し、これまでの取り組みに加え、東北地域と連携をした展示商談会の開催による相互取引の促進や、ものづくり産業への女性の参画を促進する、ものづくり「なでしこ」応援プロジェクトの推進など、新たな取り組みを展開してきているところでございます。

道議太田憲之

 それでは次に、今後の企業誘致の取り組みについてお伺いいたします。 

 また一例でありますが、私の地元の企業に勤めておられた方の口コミで、次から次へと企業が立地したということもありまして、私の地元・千歳市においては、企業立地が非常に進んでいる、そういった事例もございます。 
 また、今言った口コミをされた方は、社長を退任された後も、北海道の企業誘致に多大なる協力をしていただいていると伺っているところでございます。
 私としては、今後、このような人脈を通じた企業誘致を積極的に進め、道央圏のみならず、北海道全域で立地を進めていく必要があるものと考えておりますが、部長としての決意を含め、道の所見をお伺いいたします。

経済部長山根康徳

今後の企業誘致の取り組みについてでございますが、人口減少問題に対応し、北海道創生を進めていくためには、地域経済の活性化や、良質で安定的な雇用の受け皿づくりにつながります企業誘致が重要と認識をしているところでございます。 
 このため、道におきましては、これまで、自然災害リスクの低さ、豊富で良質な食資源といった本道の優位性を生かし、道外での立地セミナーや、産地の魅力を体感していただく現地視察会の開催、さらには、アンケート調査を通して、企業の設備投資情報の収集に努め、企業訪問を行うなどして、本道への立地を働きかけてきたところでございます。
 来年度は、新たに、本道にゆかりがあって、道外企業の動向に精通されている方を企業誘致サポーターとして委嘱し、訪問先の紹介や、企業訪問に同行していただくなど、誘致活動を強化することとしております。  今後、こうした人脈を活用した取り組みなどを通して、企業ニーズを的確に把握しながら、市町村との緊密な連携のもと、自動車や食関連企業の生産拠点、IT企業のサテライトオフィスなどの道内の各地域へのさらなる立地の促進に向け、より一層積極的な誘致活動を進めてまいります。

道議太田憲之

 今まで、いろいろ答弁がございましたが、私も、地元に進出してきた企業の方から、来てみたらすごくよかった、そして、自分の関連の企業も一緒に連れてきたい、そういった声を聞いているところであります。ぜひとも、こういった声を逃さず、本道に立地してもらえるような環境整備をしっかり促進していただきたいと思います。
 また、部長の答弁にもありましたように、北海道にはいろいろな優位点があるのですが、これまで企業誘致をしてきた中でも、インターネットやペーパーだけの情報だとなかなか伝わらなかったことがあります。そういったところを補完するために、企業誘致サポーターなど、人と人との口コミを大いに活用するべきであると思います。
 実際に、企業を立地してみて、そこに住んで、やってみてどうだったかということについて、先に進出した人から、北海道は雪があるとか、いろいろなマイナスイメージが多いけれども、来てみたら、涼しいし、環境もいいし、交通の便もいいし、全然問題ないという話を聞くなど、進出済みの方の情報は、これから工場をつくったり、リスクをかけて進出しようという方にとっては非常に貴重なものだと思います。
 ぜひとも、今後、新規事業で行われる地域立地展開事業を大いに有効に進めて、北海道に多くの企業を誘致していただきますよう強くお願いし、私の質問を終わらせていただきます。